例外は無論あるものの、大半の男性は女性を征服することに性的な興奮や満足を感じ、逆に女性の大半は魅力的な男性に屈服することに喜びを感じるものだ。
好意の持てる相手というのが大前提だが、信頼できるパートナーに荒々しく求められるのは、女性たちにとっても嫌なことではなく、むしろ好ましいことだといえる。
この支配-服従を基調としたセックスを突き詰めた先にあるのが、レイプとSMだと思われる。この両者の違いは、される側の承認の有無である。すなわち、前者は無理やり、後者は合意のもとに相手を征服する。
その点は違っているが、人間性を認めていない相手を力によって所有したいという、男性の願望の発露である点は共通している。支配を受け入れるようにソフトに誘導するのが、SMだという捉え方もできる。
これらに対して、男女が対等な立場でするセックスがある。お互いに人間性や性的嗜好を尊重し合い、求め合う愛のあり方であり、こちらは女性に支持されている。
同じ性行為であっても、支配-服従型と対等-交歓型は本質的に違うものだ。もちろん、行為の中に両方の要素が入り込むことは多いが、それはあくまでピュアモルトではなく、カクテルなのである。