自分が感じているのが変態性欲だと思う時、それを妻に対してぶつけるのは難しい。軽蔑されたくないというより、軽蔑された状態で夫婦生活を続けることが耐えられないから。
当たり前の話だが、夫婦はセックスをするだけの間柄ではない。むしろ、それ以外の要素の方が大きい。生活力やコミュニケーション能力、性格の相性などが共同生活の成否を決める。
そして、人は夫婦関係を核として家庭を築く。子どもを儲ければ、父としての立場も生まれる。総体的に最もくつろげるのはなるほど自宅だが、我が家にいるからこそ気を張っている部分もある。
その意味で、妻に変態だと思われることのダメージは大きい。どこまでがノーマルで、どこからがアブノーマルかは、時代や人や持って行き方によって違うだろうが、危険は冒せない。
なので、ジャブを打ってみることになるが、軽く要求しただけで「あなたって変」という反応を示されると、この女性にそれを求めちゃいけないんだと感じてしまい、相手が拒んだ変態行為を封印することになる。
私の場合、サディズム(特に、裸の女性を磔にする)と野外露出(自分がするのではなく、女性をさせる)の性的嗜好が強いという自覚が以前からあった。しかし、妻にそれをぶつけることは出来なかった。