2012年8月17日金曜日

セックスの相性

 セックスの相性なんてものは、所詮は突起と窪みの擦れ具合に過ぎないなどという人がいる。しかし、本気でそう思っているとしたら、セックスのフィジカルな面しか見ていないように感じる。

 男性器のサイズにこだわるのは、こういう人なのかとも思う。例えば性器にシリコンボールを埋め込むこと自体が悪いとは思わないが、心の相性を良くする努力をないがしろにしていては、本末転倒だと思う。

 性のテクニックも重要だが、女性が何より嬉しいのは上手なセックスをしてくれるという以上に、自分を悦ばせるために磨いた技術を使って、一生懸命がんばってくれる姿に対してではないだろうか。

 好きな相手と肌を合わせる時は、キスしたり指で触れたりする前から濡れてくるのが女性の体。精神のあり方が肉体に影響を与え、それがどれほど感じるか、アクメに達することが出来るかが決まるのだろう。

 加えて、性に対する考え方や性的嗜好の一致も決して無視できない。男女どちらかがセックスに罪悪感や嫌悪感を持っていると、他方が努力してもなかなか上手くいかない。

 また、「自分の認めるセックスだけが正しい」という固定概念に囚われすぎていると、否定された側は深く傷つくものだ。中には、自分が経験していない性行為を、すべて変態のひと言で切り捨てる人もいる。

 最初から嗜好が近ければそれに越したことはないが、違っている部分を理解しあい、徐々に歩み寄ることができるか。そこまでを含めたものが「セックスの相性」だと、私は経験からそう感じる。