セックスだけが、夫婦の絆という訳ではない。これは明らかだ。一緒に生活すること、余暇を過ごすこと、お互いを気遣うといった精神的な交流は、夫婦を続けていくには不可欠のものだ。
これらの体験を夫婦(あるいは、子どもたちと一緒に)でともにして、生まれも育ちも違う他人だった二人が、家族になってゆく。
既婚者にとって伴侶は守るべき家族である一方で、思慕や性欲の対象でもある。一緒に暮らす中で相手が家族になりきってしまうと、性欲の対象とはなりにくい。
だが一方で、セックスに対する欲求は結婚したからといってなくなるものではない。対象を失った性欲の受け皿は、男性の場合はキャバレーや性風俗であり、場合によっては不倫ということになる。
女性の場合、ホストクラブで散在できる人妻は決して多くはない。ネットでの出会い環境が整う中、不倫に性的な発散を求める既婚女性が多くなるのは、自然な流れだろう。
もちろん、それは生活上の伴侶に対する裏切りだ。しかし、浮気は許さないといいながら、同時に夫婦のセックスを拒む妻や夫が少なからずいるのも、また事実であるらしい。